呼吸する備前焼プロジェクト


 備前焼は、土を高温で長時間焼き締めたことで、セラミック質になります。そのセラミックが持つ機能性として、表面にある無数の微細な凸凹(多孔質)に液体が接触することで、液体に含まれる不純物を吸着し、まろやかになると言われています。また、この気孔は通気性にも優れており、発酵や熟成を促進する効果があるとされています。

 

 「呼吸する備前焼」プロジェクトは、この備前焼の持つ機能性に着目し、現代のライフスタイルにマッチし、心地よい暮らしの空間を演出する新商品を提案する取り組みとして、協同組合岡山県備前焼陶友会所属の若手作家が中心となって、岡山県備前県民局と共に平成29年度から進めてきた備前焼の新しい試みです。

 

[事業名]

・平成29年度備前県民局協働による地域づくり事業提案募集「備前焼の機能性を活かした新規商品づくりと販路開拓」

・平成30年度備前県民局委託事業「呼吸する備前焼ネクストステージ事業」 

備前焼とは


 備前焼は、岡山県備前市伊部地区周辺を中心に生産され日本遺産に認定されている焼きものです。日本古来から続く六古窯(瀬戸焼・常滑焼・越前焼・信楽焼・丹波立杭焼・備前焼)の一つに数えられ、最も歴史が古いとされているのが「備前焼」です。

 着色や釉薬を一切使用せず、土そのものを高温で焼き締め、窯の中の炎の変化によって作り出され、一つとして同じ色合いのものがないのが特徴の焼きものです。

 Bizen-yaki is a type of pottery mainly manufactured around the Imbe district of Bizen city, Okayama prefecture, and it is a designated Japan Heritage.

It is one of the “six ancient kilns” of Japan, along with Seto-yaki, Tokoname-yaki,Echizen-yaki, Shigaraki-yaki, and Tamba-Tachikui-yaki. Among them, Bizen-yaki is known to have the longest history.

 Bizen-yaki is not colored or glazed at all, but the clay fired at a high temperature is tinted by the shifting flow of the kiln flames, leaving each piece with a unique shade.